複雑なコーディング向けフラッグシップ GLM-5.3 を追加しました
glm-5.3 を追加しました。Z.ai が 2026-08-14 に公開した、複雑なソフトウェア開発と長時間のエージェント実行に向けたフラッグシップモデルです。単価は入力 ¥280 / 出力 ¥880(1M tok・税込表示)で、カタログでは Qwen3.8 2.4T-A95B(入力 ¥430)と Kimi K2.6(入力 ¥160)の間に位置します。
2 日前に追加した GLM-5.3-Flash とは名前が似ていますが、別のモデルです。Flash が 320B/18B の軽量マルチモーダルなのに対し、こちらは 744B/40B のフラッグシップで、入力はテキストのみです。用途も分かれており、Flash は低コストで画像・動画を扱う方向、GLM-5.3 は難度の高いコーディングとエージェント実行に振った構成です。
特徴
744B/40B の MoE を 78 層で構成
総パラメータ 744B・アクティブ 40B の Mixture-of-Experts です(256 エキスパートから 8 + 共有 1 を選択、先頭 3 層は dense)。アテンションは GLM-5.2 と同じ DeepSeek Sparse Attention に IndexShare を組み合わせた構成で、ベースモデル自体は GLM-5.2 と共通です。GLM-5.2 からの差分は事後学習(post-training)のみで、Z.ai は同じベースからコーディング能力を引き上げたとしています。重みは Hugging Face で公開されています(GLM-5.3 ライセンス。年商 100 億 USD 超の MaaS 事業者のみ事前審査が必要)。
1M トークンのコンテキストと 128K の出力
コンテキストは 1M(1,048,576)トークンで、モデルの max_position_embeddings と一致します。出力は最大 128K トークンまで対応しており、長い実装をまとめて生成する用途を想定しています。HAI で 1M コンテキストを持つモデルは Kimi K3・DeepSeek V4 Flash・GLM-5.3-Flash に続いて 4 つ目です。
プレフィックスキャッシュに対応
同一プレフィックスの再送時に、キャッシュから読み出された入力トークンは ¥55(1M tok・税込表示)で課金されます。通常の入力単価 ¥280 に対して約 1/5 で、長いシステムプロンプトやコードベースを繰り返し送るエージェント用途で効きます。HAI 経由の実リクエストで、2 回目以降に 2,214 トークンがキャッシュから供給されることを確認済みです。仕組みはプレフィックスキャッシュのお知らせに記載しています。
ベンチマーク(Z.ai 公表値)
Z.ai は告知ページとモデルカードでスコアを公表しています。ベースが同じ GLM-5.2 との比較で、コーディング・エージェント系の指標が全般に伸びています。
| ベンチマーク | GLM-5.3 | GLM-5.2 | Kimi K3 | Claude Opus 4.8 | GPT-5.6 Sol |
|---|---|---|---|---|---|
| Terminal Bench 3.0 | 28.3 | 4.6 | 17.4 | 21.1 | 34.6 |
| DeepSWE v1.1 | 66.9 | 46.2 | 67.5 | 58.0 | 72.7 |
| AutomationBench | 48.2 | 26.2 | 46.7 | 41.0 | 45.8 |
| Toolathlon Verified | 73.0 | 59.9 | 76.5 | 76.2 | 74.9 |
| CyberGym | 84.5 | 77.2 | 80.0 | 78.1 | 83.6 |
Terminal Bench 3.0 は 4.6 から 28.3 へ大きく伸び、Kimi K3 と Claude Opus 4.8 を上回っています。AutomationBench と CyberGym では、表に挙げた 4 モデルすべてを上回りました。一方で Toolathlon Verified は Kimi K3・Claude Opus 4.8・GPT-5.6 Sol のいずれにも届いておらず、DeepSWE v1.1 も Kimi K3 の 67.5 をわずかに下回ります。Terminal Bench 3.0 と DeepSWE v1.1 は GPT-5.6 Sol との差が大きく、全面的に上位というわけではありません。
測定条件はベンチマークごとに異なります。Terminal Bench 3.0 は Claude Code 2.1.207・reasoning_effort = max・400K コンテキスト・128K 出力の 3 回平均、DeepSWE は mini-swe-agent・temperature = 0.95・400K コンテキストです。Toolathlon Verified は公式評価サービスでの pass@1 を 3 回平均した値、CyberGym は 1,507 タスクの Pass@1 単一実行です。いずれも Z.ai 自身による測定で、第三者の独立評価ではありません。なお PostTrainBench と SWE-Marathon については、Z.ai が一部の不正検知処理を LLM による検査に置き換えたと注記しているため、上表には含めていません。
使い方
model に glm-5.3 を指定します。
curl https://hai-api.hcloud.ltd/v1/chat/completions \
-H "Authorization: Bearer hai_..." \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"model": "glm-5.3",
"messages": [{"role":"user","content":"このリポジトリのテストを通してください"}]
}'
Claude Code から使う場合は環境変数を差し替えてください。
export ANTHROPIC_BASE_URL=https://hai-api.hcloud.ltd
export ANTHROPIC_AUTH_TOKEN=hai_...
export ANTHROPIC_MODEL=glm-5.3
export ANTHROPIC_SMALL_FAST_MODEL=deepseek-v4-flash
claude
バックグラウンドタスク用の ANTHROPIC_SMALL_FAST_MODEL は、これまでどおり低価格の deepseek-v4-flash を推奨します。
注意点
- 思考は常時 ON で、無効化できません。
reasoning_effortにnoneを指定すると 400 エラーになります。思考トークンは出力として課金されるため(思考パラメータのお知らせ)、単純な問い合わせでも出力トークンが増えます。強度を下げたい場合はlowを指定してください(既定はmax、ほかにhighが指定できます) - 入力はテキストのみです。画像を送ると 404 エラーになります。画像・動画を扱う場合は GLM-5.3-Flash や Gemma 4 31B をご利用ください
- 出力はテキストのみです
- Z.ai は
temperature = 1.0/top_p = 0.95を推奨しています