同じプロンプトの送り直しが速くなりました
qwen3.8-27b-uncensored の推論基盤でプレフィックスキャッシュを有効にしました。同じ内容で始まるプロンプトを続けて送ると、2 回目以降は先頭の共通部分を処理し直しません。モデル ID・エンドポイント・単価は変わりません。リクエスト側の変更も不要です。
長いシステムプロンプトや会話履歴を毎回送り直す使い方では、これまで毎回その全量を処理していました。プロンプトが長いほど応答開始までが遅くなり、同じ内容を送っても速くなりませんでした。
2 回目以降は 19.05 秒 → 0.91 秒
約 28,500 トークンのプロンプトを 3 回続けて送ったときの自社実測です。時間はリクエスト送信から応答完了までで、cached_tokens はレスポンスの usage.prompt_tokens_details.cached_tokens の値です。
| 回 | 所要時間 | cached_tokens |
|---|---|---|
| 1 | 19.05 秒 | 0 |
| 2 | 0.91 秒 | 28,460 |
| 3 | 0.89 秒 | 28,460 |
短くなったのはプロンプトの処理時間です。生成が始まったあとのスループット(トークン/秒)は変わりません。短いプロンプトでは元の処理時間が小さいので、短縮幅もこれより小さくなります。
効きやすい使い方
先頭から一致する範囲だけが対象です。
- 固定のシステムプロンプトを置き、末尾のユーザー入力だけを差し替える
- 会話履歴を積み上げて送る(マルチターン)
- 同じファイル群をコンテキストに載せたままコード支援を繰り返す
プロンプトの途中を書き換えると、その位置から先は作り直しになります。先頭に現在時刻やリクエスト ID を入れていると、以降が毎回すべて作り直しになります。可変の情報は末尾に寄せてください。
ヒットは保証されません
同一プロンプトでもヒットしないことがあります。HAI 側でヒットを制御していません。
- 間隔が空いた場合や、他のリクエストが多い場合はキャッシュが残っていないことがあります
- 基盤の再起動やメンテナンス後は残りません
毎回必ず速くなる機能ではありません。ヒットしなかった場合も、これまでと同じ時間で処理します。
課金は変わりません
qwen3.8-27b-uncensored にキャッシュ読取単価は設定していません。キャッシュから供給された分も通常の入力単価(1M tok あたり ¥70・税込表示)で課金します。値引きも値上げもありません。
/api/usage とコンソールの明細に記録している cache_read_tokens には、今回の変更で数字が入るようになります。これは記録用の値で、課金額には影響しません。キャッシュ読取単価を設定しているモデルは料金ページに掲載しています。
変わらないもの
- モデル ID・エンドポイント・API キーはそのままです
- 全モデルの公開単価に変更はありません
- コンテキスト長・対応パラメータに変更はありません
- 過去のリクエストへの影響はありません
- プロンプトを保存しない方針に変更はありません。キャッシュは推論基盤のメモリ上にのみ置かれ、ディスクへ書き出しません