大規模 MoE の Qwen3.8 2.4T-A95B を追加しました
qwen3.8-2.4t-a95b を追加しました。Qwen Team が 2026-08-08 に公開した、総パラメータ 2.4 兆・アクティブ 95B の MoE です。単価は入力 ¥435 / 出力 ¥1,220(1M tok・税込表示)で、Kimi K3 に次ぐ 2 番目に高い価格帯です。
Qwen が Max 系列と同格のモデルを初めてオープンウェイトで公開したもので、コーディング・長時間のエージェント実行・調査タスクを想定しています。推論は Kimi K3 と同じく、TEE を用いた分散 GPU 基盤で実行します。
特徴
2.4 兆総 / 95B アクティブの MoE
512 エキスパートのうち 10 ルーテッド + 1 共有を起動し、実効計算は約 95B です。Gated DeltaNet と Gated Attention を 3:1 で積み上げた 92 層構成で、ネイティブ 262,144 トークンのコンテキストを持ちます。HAI が提供する量子化は FP4 です。モデルカードは Hugging Face にあります。
コーディングと長時間のエージェント実行
Qwen3.5 のアーキテクチャを土台に、コーディング・専門業務・リサーチ・長時間の自律的なエージェント実行を重点的に強化したモデルです。複数ステップにまたがる計画と実行を前提とした設計で、単発の質問応答よりもエージェントとしての運用に向きます。
TEE を用いた分散 GPU 基盤
Kimi K3 に続く 2 本目の TEE 対応モデルです。処理中のプロンプトと生成結果を、基盤を運用している側から読み出せない構成で実行します。仕組みの詳細はトップページの説明をご覧ください。
思考は常時 ON
思考してから回答するモデルで、思考を止めることはできません。reasoning_effort で思考量を "low" / "medium" / "high" / "xhigh" から選べます(既定は最大です)。思考トークンは出力として課金されます(思考パラメータのお知らせ)。
ベンチマーク(Qwen 公表値)
Qwen はモデルカードでスコアを公表しています。ただし公表されている表の列は API 版の Qwen3.8-Max で、オープンウェイト版 Qwen3.8-2.4T-A95B 単独のスコアは公開されていません。Qwen 自身が Max を「本モデルに画像入力・思考 OFF・既定 1M コンテキスト・公式ツールを加えたもの」と説明しており、HAI が提供するのはオープンウェイト版です。以下は Qwen3.8-Max と前世代 Qwen3.7-Max の比較としてお読みください。
| ベンチマーク | Qwen3.8-Max | Qwen3.7-Max | Claude Opus 4.8 | GPT-5.6 Sol |
|---|---|---|---|---|
| Terminal Bench 2.1 | 86.6 | 74.5 | 84.6 | 88.8 |
| SWE-bench Pro | 67.7 | 60.6 | 69.2 | 64.6 |
| DeepSWE 1.1 | 56.6 | 21.6 | 59.0 | 73.0 |
| FrontierSWE | 73.5 | 40.7 | 70.0 | 未掲載 |
| MLS-Bench-Lite | 41.0 | 31.7 | 42.8 | 46.2 |
| SkillsBench | 70.2 | 61.2 | 65.1 | 73.5 |
前世代の Qwen3.7-Max に対しては、掲載した 6 指標すべてで上回っています。特に DeepSWE 1.1(+35.0)と FrontierSWE(+32.8)の伸びが大きく、エージェント実行まわりの改善が中心です。
競合列に対しては全面的に上位というわけではありません。Claude Opus 4.8 には Terminal Bench 2.1・FrontierSWE・SkillsBench で上回る一方、SWE-bench Pro・DeepSWE 1.1・MLS-Bench-Lite では下回っています。GPT-5.6 Sol に対しては SWE-bench Pro でのみ上回り、他の 4 指標では届いていません。
測定条件はベンチマークごとに異なります。Terminal Bench 2.1 は Qwen 側が Claude Code・10 回平均・5 時間タイムアウトで、他社は公開ベストの引用のため harness が異なります(Claude Opus 4.8 は Terminus 2、GPT-5.6 Sol は Codex)。SWE-bench Pro と DeepSWE 1.1 は temperature = 1.0 / top_p = 0.95 / 256K コンテキストです。SkillsBench は Qwen 系列のみ OpenCode、他社は Claude Code / Codex で測定されています。いずれのスコアも Qwen 自身による測定で、第三者の独立評価ではありません。Qwen の自社ベンチマーク(QwenSWEBench・QwenQoderBench など)は上の表から除外しています。
使い方
model に qwen3.8-2.4t-a95b を指定します。
curl https://hai-api.hcloud.ltd/v1/chat/completions \
-H "Authorization: Bearer hai_..." \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"model": "qwen3.8-2.4t-a95b",
"messages": [{"role":"user","content":"このリポジトリの失敗テストを直す差分を出してください"}]
}'
思考量を下げる場合は reasoning_effort を渡します。
curl https://hai-api.hcloud.ltd/v1/chat/completions \
-H "Authorization: Bearer hai_..." \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"model": "qwen3.8-2.4t-a95b",
"messages": [{"role":"user","content":"2 + 2 は?"}],
"reasoning_effort": "low"
}'
Claude Code から使う場合は次のように設定します。
export ANTHROPIC_BASE_URL=https://hai-api.hcloud.ltd
export ANTHROPIC_AUTH_TOKEN=hai_...
export ANTHROPIC_MODEL=qwen3.8-2.4t-a95b
export ANTHROPIC_SMALL_FAST_MODEL=deepseek-v4-flash
claude
HAI が受け付けるパラメータは 思考パラメータのお知らせ を参照してください。
Qwen が推奨するサンプリング設定は temperature = 1.0 / top_p = 0.95 / top_k = 20 です。
注意点
- 思考は OFF にできません。
reasoning_effortに"none"を指定するとエラーになります。単純な抽出や分類でも思考トークンが出力課金に乗るため、思考が不要な用途では Kimi K2.6 や DeepSeek V4 Flash をお使いください - コンテキストは 256K(262,144)トークンです。 1M が必要な場合は Kimi K3 か DeepSeek V4 Flash を使ってください
- 入力はテキストのみです。 画像入力は API 版の Qwen3.8-Max の機能で、オープンウェイト版にはありません。画像を渡す場合は Kimi K3 / Kimi K2.6 / Gemma 4 31B / Qwen3.6 35B-A3B をお使いください
- 出力はテキストのみです
- 単価は Kimi K3 に次ぐ水準です。大量処理には DeepSeek V4 Flash や Gemma 4 31B のほうが適しています